2016年10月13日木曜日

今夜に、右派の「プリメール」討論会第一回 イスラム虐めは水準が低いとジュッペがサルコジ批判 バイルはジュッペを大統領選挙支持

(パリ=飛田正夫 日本時間;‎13/‎10/‎2016‎‎-18:15:57)今夜13日21時からテレビで第一回目の2017年の仏大統領選挙の右派内代表者を決める予選選挙(プリメール)のデバ(論争)が、候補者7人が登場して行われる。複数の世論調査会社によるとジュッペがサルコジに7~8ポイント先行して大統領選挙出馬を決めるとしている。フランソワ・バイルのモデム(民主運動党)議長は12日の国営ラジオ・フランス・アンフォに招待されて話し、プリメールではサルコジではなく、ジュッペはあらゆる点でサルコジよりもリアリストであり、ジュッペを支持することを宣言した。ポー市長バイルは前回の選挙ではオランド大統領に投票している。バイル議長はテレビデバ(論争)も周到な準備の中で真実の素顔が隠されてしまっているとメディアも批判している。

サルコジは大統領選挙運動の眼玉に、移民の家族合同化呼び寄せを自動的な権利を廃止してこれを厳しく取り締まるとしている。また、仏内務省管轄下の国内治安総局(DGSI)の作成した「リストS」を利用して、この者を行政裁判で裁けるようにする国民投票の提案をしている。これに対してはベルナール・カズヌーブ仏内相は、罪を犯してない人を裁くことはできない。サルコジの発言は憲法違反だとして厳しく批判し、人権擁護の面から「リストS」はこれは市長には公開しないし、これがテロ襲撃の人間の危険度を示したものではないと説明している。

サルコジはもし大統領選挙で勝ったならば、直ぐにこれらを法制化すると喧伝している。共和党(前の国民運動連合UMP)内部でも、対抗候補のアラン・ジュッペ現ボルドー市長(元首相)らが、サルコジのこれらのやり方はフランスの大統領選挙の水準ではないと批判して、サルコジとの応酬が続いている。サルコジの言動の背後にはイスラム嫌いの選挙支持者を糾合しようとすて、外国人に対する仏人とは異なる法律を適応させようとする人種差別的な思想があるのが伺える。これが共和国の価値を損なうとしてジュッぺらが厳しく批判し、サルコジの疑わしき者は移民ならば罰する式の問題を厳しく批判している。
サルコジには2010年7月31日のグルノーブル宣言というのがあり、移民二世が警官などの公務員に危害を加えた場合は仏国籍を剥奪するが、仏人子弟の国籍剥奪はしないという人種差別の有名な発言がある。

ジュッペによると、移民の家族合同化呼び寄せは、これは取締りの困難な違法移民を除いた数字としてフランスは毎年約20万人の移民を受け入れるが、その内の1万人以下の数である。サルコジの提案は現実的ではなく厳し過ぎると批判している。

【参考記事】
http://www.francetvinfo.fr/replay-radio/8h30-aphatie/primaire-de-la-droite-les-signes-sont-bons-pour-alain-juppe-mais-nicolas-sarkozy-nest-pas-un-candidat-anodin-francois-bayrou_1857725.html
http://www.sudouest.fr/2016/10/10/referendums-de-nicolas-sarkozy-la-reponse-cinglante-d-alain-juppe-2530184-710.php
http://www.francetvinfo.fr/replay-radio/8h30-aphatie/primaire-de-la-droite-les-signes-sont-bons-pour-alain-juppe-mais-nicolas-sarkozy-nest-pas-un-candidat-anodin-francois-bayrou_1857725.html