2016年11月23日水曜日

2009年のフラシュ・ボールの玉で撃たれ 片目喪失ガッチ氏らが訴え警官裁判開始

(パリ=飛田正夫 日本時間;‎‎‎23/‎11/‎2016-03:58:36)2009年7月8日のパリ東部郊外のモントルーユ市内で起きた事件で警察3人が6人を負傷させたとしてボビニー裁判所で警官を訴える裁判が21日から開始した。その中の1人が青年映画監督で歴史的建造物に指定された映画学校の持主の家族で、その続き屋の立派な住まいに住んでいたのがジョアキム・ガッチ氏で、警官との衝突でフラシュ・ボールの玉を撃たれて片目を失っている。この警官を訴える裁判が21日から開始した。警察側3人は正当防衛を主張している。しかし住民の証言があってデモは平和裏に展開されていたという。警官側に不利な事件となりそうだ。当時はフラシュ・ボールの危険性を過小評価していたと専門家などは見ている。当時ガッチさんらは毎週モントルーユ市のメトロ・コワドシュボー駅近くの市場前にあった空き家の病院を使って会合を開いていた。貧しい人達の家探しの活動をしていたのである。国営ラジオ・フランス・アンフォなどが報道している。



このモントリオール近辺は伝統的にスクォターされる廃屋が多かったようだ。このモントルーユでは同じころに高校生のデモがあって学校前で警官にやはりフラッシューボールで眼を撃たれた生徒がいて、パリの東駅隣のラボワジエール病院に入院した事件があった。フラッシューボールは首から上を狙ってはならないことになっていたが、どういうわけか眼を狙われる事件が多かったように記憶している。ガッチ氏を撃った警官パトリスL.Gは10年の禁固刑と15万ユーロ(約2250万円)の罰金、残る2人の警官ミカエルGとジュリアンVは3年間の禁固刑と4500ユーロ(約67万円)の罰金がそれぞれ処せられる可能性が高い。裁判は11月25日まで行われる。

【参考記事】
http://www.francetvinfo.fr/faits-divers/affaire-du-flash-balla-montreuil-une-faute-globale-de-la-police-du-ministere-de-linterieur_1932285.html
http://www.liberation.fr/france/2016/11/20/trois-policiers-juges-pour-des-blessures-au-flash-ball_1529733
http://www.ladepeche.fr/article/2016/11/22/2463577-montreuil-trois-policiers-juges-pour-usage-de-flashball.html