2016年11月17日木曜日

パリ観光局長パリに旅行者が来ないわけを語る テロリストが歓楽を憎むからなのか

(パリ=飛田正夫 日本時間;‎‎‎17/‎11/‎2016-‎10:02:27)国営ラジオ・フランス・アンフォの深夜放送では、パリ観光局の所長ニコラ・ルフェーブル氏を招いてパリに観光客をもっと誘致するにはどうすれば良いのかという話しがあった。どうして、パリに旅行者が来ないのかというわけを、パリ観光局長が述べた。そこでパリ観光局長の対策を聞くと、特にこれといって絶対的な有効策はないが、いつ来るかどうかわからない日本人や韓国人を想定しているのではなくて、即刻に来てくれる欧州共同体(EU)の近隣諸国からの旅行者に対しインパクトを与えるものでなければ、難しいのではないかと話した。この意見は非常に面白い。パリやニースで起きたテロ襲撃事件というのは日本や韓国とはおよそ無関係であるはずだ。しかしよく考えてみるとサラフィスト系イスラム原理主義者が憎むこの世での歓楽ということで、そこに観光が繋がっているのかもしれない。パリのバタクラン・コンサート・ホールも、サンドニのサッカー場フランス競技場も、金持ちの行くニースの夏の花火大会での群衆トラック突っ込みテロも共通したものがそこにあるようだ。


フランスは昨年末からのテロ襲撃連続事件で観光客が日本や韓国などのアジアからは50%ほど減っているという。それに加えて年末のクリスマス休暇でのパリへの観光客は余り期待できないらしい。それには、アジアからだけでなくドイツやイタリアの近隣諸国からの旅行客が減っていることもあるのだと漏らした。

それには原因があって、パリのテロだけでなく、パリの暴動に近いマニフェスタションの労働組合や多くのデモがパリでくり広げられてきたことも考えられるという見方をした。そして何よりも大きいのは、近年は観光にパリ以外のベルリンとかウィーンとかリスボンなどの観光都市が注目を浴びるようになり、パリと競合化している現象があるとしている。