2016年12月30日金曜日

世界にフランス語は残れるのか?

(パリ=飛田正夫 日本時間‎30/‎12/‎2016;‎‎12:57-仏時間30日12時57)世界には6500の言葉があると言われているが、その半分が今世紀末には世界にフランス語は残れずに消滅するのではないかと考えられている。現在は、フランス内部では海外県もいれると60種類の異なる地方言語か話されているという。既にヨーロッパでも多くの言葉が消滅していてそれが政治的に保存され救済されてきている。多くの多様性あるヨーロッパの言語を尊重しながら共通の学力証明やヨーロッパ企業の中での多国籍者間コミニュカションを言語の違いはどのようにして可能にし、ヨーロッパや世界を建設していくのだろうか。フランスで最近心配されているのは今世紀の終わりには世界には3つの言語アメリカ語と中国(ペキン)語とスペイン語しか残らないのではないかというのである。フランス語はアフリカ世界でも影響力を失いつつあるという。しかしコミニュカション言語としての文化や外交面で、またフランス語を愛して学ぶ人は多く存在し続けるのではないかと考える。


現在、フランスとドイツの進める、多国間言語文書の自動翻訳処理を学術的分野や産業分野の30ほどの協力で共同研究計画Quaeroが行われている。
外国移民だけではないが言葉を喋れない子供をどのようにして教師は教育することが出来るのかという問題などがヨーロッパの現在にはある。ウィキペディアには300の言語があり、ツィターは20か国語、フェースブックでは80か国語が使われている。自動翻訳言語は60か国語ほどが、つまり現在する言語の1%に当たる。しかし対象となる言語の種類によってその翻訳の質はかなり異なっているのが現状だ。
フランス語は重要な国際共通言語の一つで世界で2億2000万人が話し、1億人が学んでいる言語で、ヨーロッパの公用語になっている。フランス語は長期にわたりヨーロッパの文化人と外交官に好まれて来た言語であると言われる。ルイ14世やナポレオン・ボナパルトの領地拡大で、ヨーロッパではロシア宮廷までが18世紀にはフランス語が公用語でその最盛期を迎えるが、13世紀ころにはノルマンディー公国を介し英国の王室ではフランス語を話していた。昨年の国民投票で英国がヨーロッパから出て行くことになった為にヨーロッパ内に英語を母国語とする国は一つも無くなった。英語の公用語としての機能が薄れ、第2外国語として英語を学ぶことが減少化し、英語もアメリカ語に変わっていくと見られている。

フランス語は世界で話されている言語では中国語、英語、スペイン語、アラブ語に次ぐ第5番目にしか位置していない。国連ではこれが2050年にはアフリカ世界の人口増加などを鑑みると世界第4位の言語使用になると見ているという。しかしその拡大化のなかでフランスの語学力の低下が既に問題になっていて、難しいフランス語の大衆化と教育がアフリカ圏だけでなく大陸でも課題になっている。
フランス語が使用されている国はベルギー、スイス、カナダである。アフリカの場合には植民地政策としてフランス語が広められたのだが、それぞれに国には複数の言語があってその間の共通言語としてのフランス語の意味もあった。アフリカは現在世界で使われている55%を占めている。その点ではスペイン語は使用国の国語となっていて意味が異なる。

【参考記事】
http://www.agoravox.fr/tribune-libre/article/la-langue-francaise-l-europe-et-le-183029
http://afrique.latribune.fr/politique/2016-11-26/francophonie-le-francais-a-t-il-encore-de-l-influence-en-afrique.html