2017年3月1日水曜日

フィヨンは起訴された裁判所を批判 マクロンはフィヨンも平等に犯罪は裁かれるべき

(パリ=飛田正夫 日本時間;‎01/‎03/‎2017‎‎-22:22:39)3月1日、ペネロップ・ゲートで騒がれていたフランソワ・フィヨン「共和党」(LR)大統領候補は昼に緊急記者会見を選挙事務所で行った。フィヨン氏は仏裁判所検事から起訴になり3月15日に出頭することになったと発表した。妻ペネロップさんと二人の子供への架空雇用と公金横領罪事件の取り調べ調査で起訴されたとフィヨン氏は自ら発表した。そしてこの裁判所の決定は自分を狙ったもので裁判所を尊厳はするが、自分は悪い事は何もしてなく真実は国民投票である大統領選挙で決るのであると裁判所を厳しく批判した。フィヨンの真実とは裁判所ではなく投票者であるという見解で、フィヨン氏は最後まで戦うと発言し仏大統領選挙から降りるのではないかと思った人々の予想を裏切った。対抗候補の仏前経済相エマニュエル・マクロン氏はこのフィヨン発言に対し、法律は万民に平等であってフィヨンだけが考慮されるのはおかしい。犯罪に対しては誰もがトレランス(優待配慮)はゼロなのであるとコメントした。
それは1日は朝8時からパリ西部のポオート・ド・ベルサイユで開催中の農業物産展を訪問することになっていたからだ。これが急に中止されてフィヨンを待っていたジャーナリストたちは何の知らせもなく、大統領選挙戦から降りるのだとの噂も流れていた。フィヨンの記者会見での話は自分の公金汚職を棚に上げて、これを取り締る裁判所にたいする批判として、猿轡をされたとか排除だと民主主義が殺害されたとかの激しい言葉が使われていた。フィヨンは2017年の仏大統領選挙のLC内代表者を決める予選選挙(プリメール)の運動の最中に、サルコジを追い落とす為に「起訴されたドゴール将軍など聞いたことがない」「自分が起訴されたらば大統領選挙候補を辞退する」とまでいっていたが、今はその気は全然なく嘘であったことがわかる。

不思議なのは、この口車に乗せられた「共和党」(LR)の運動家や支持者やこれをあくまでも支援しようとする体制メディアが今もあるということだ。しかしよく見るとフィヨン周辺からは大物政治家らは支援をしなくなっている。サルコジ前大統領は当然だが元エリゼ大統領官邸特別書記官アンリ・ゲイノ氏はフィヨンを批判し始めている。フィヨン同様に極右派のマリーヌ・ル・ペンFN総裁も欧州議会の架空雇用事件で告訴されそうだが、これまでは議員特権で保護されていたのだが、欧州議会ではこの特権剥奪を決議する動きがあり実現しそうだ。


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【参考記事】
http://www.liberation.fr/apps/2017/03/compteur-lacheurs-fillon/
http://france3-regions.francetvinfo.fr/paris-ile-de-france/paris/anne-hidalgo-appelle-fillon-renoncer-au-rassemblement-du-trocadero-1207755.html
http://www.liberation.fr/france/2017/03/04/la-semaine-ou-francois-fillon-a-annonce-sa-future-mise-en-examen_1552822