フランスでジャーナリストと裁判官へ実弾入りの死の脅迫状

（パリ＝飛田正夫　日本時間;‎‎‎09/‎04/‎2017－9:47:56）フランスでフィヨン「共和党」（LR）仏大統領選挙候補の架空雇用公金横領罪での起訴を導いた週刊紙「カナール・アンシュネ」やインターネット新聞「メディアパー」のジャーナリストに対し、またフィヨンとその妻ペネロップとの起訴で調査中の財政担当裁判官らに対して計6通の死の脅迫状が届いた。いずれも封筒の中に実弾とドクロの絵を描いた棺の絵が入っている。「メディアパー」のエドワード・プレネル会長に送られたマルセイユで投函された30日付けの封筒の中には棺の絵にEPの頭文字が描かれている。プレネル会長はメディアに対する恐るべき弾圧だとして告訴した。政治家批判専門の週刊紙カナール・アンシュネには棺の絵にアヒル（カナール）が描かれているものが送られて来たという。2017年の仏大統領選挙という民主主義の最重要行事の一つに新たな疑惑の波紋が投げかけられている。

パリ検事は早速7日予備調査を開始した。左派系メディアのフィヨンと極右派のマリーヌ・ル・ペンへの公金横領罪での暴露キャンペーンは熾烈を極めフィヨンもペンも政治的な裏での介入があるものと、フィヨンなどはフランソワ・オランド仏大統領のキャビネ・ノワーを詮索し告訴したが裁判所はこれを訴えの要件を欠くために却下した。オランド大統領は自分の前任者には隠れた黒い（ノワー）なキャビネはあったのであろうが、自分の大統領官邸にはそんなものはないとフィヨンの言葉に応えていた。

【参考記事】
http://www.liberation.fr/societe/2017/04/07/enquete-apres-des-menaces-de-mort-contre-des-magistrats-financiers-et-des-medias_1561207
https://www.mediapart.fr/journal/france/040417/comment-fillon-utilise-les-faiblesses-du-livre-bienvenue-place-beauvau
http://www.midilibre.fr/2017/04/07/sondage-bva-presidentielle-2017-jean-luc-melenchon-rattrape-francois-fillon,1490269.php
http://www.lefigaro.fr/flash-actu/2017/04/07/97001-20170407FILWWW00203-enquete-ouverte-apres-des-menaces-de-mort-contre-des-magistrats-et-des-medias.php?pagination=20