2017年6月26日月曜日

仏教の時間論を不認識の者が イスラム教を評価する戯論

奥田さんの論議の問題点は宗教のわかってない人の解釈を基にしてキリスト教と仏教を要約した文章を材料にしてそこから自己の論を展開されていることが戯論であり問題なわけです。ここでの奥田さんの誤った論議になる原因がそこにあると思える。キリスト教と仏教が時間論では直線的で、イスラムが現世で絶えず来世を意識していてその両者が共存してるというが、それはその来世からの地獄と天国という現世への恐怖と救済という精神的な強制の圧力を絶えず意識した中でアラーの神に祈っているということになるだろう。この神に従い隷属させられた心がそこにあるだろうということである。

そういう中でイスラム国家テロリスト組織(IS)の聖戦主義者らがイスラムの極端化した教えでもって未来の神の恩寵を願って現世での神風テロがキリスト教徒に向けられるのは最近特に世界的な問題になっているわけだ。奥田さんの仏教理解も引用した文献が先にも触れたように宗教を知らない人の書いた本を、さもそれが正確で正しい仏教解説の如く見立てて利用したわけだが、ここから論を展開した奥田さんの知性が問題なのである。仏教と一口に言ってもその時間論には過去・現在・未来の三世観には因果倶時の仏教があり、因果異時のキリスト教や或いは奥田さんの指摘されたイスラム教に近い時間論を持つものもある。

しかし現在・過去・未来の三世倶時の法門を持つ仏教から見ると、奥田さんの評価された意味での劣った直線的な時間論としてキリスト教もイスラム教もそこに押さえられてしまうわけです。仏教の最高峰を正しく勉強してから、ここでの講演をやり直したらきっと別の良いものになったのだろうと思うのです。(‎lundi ‎26 ‎juin ‎2017)

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